【ダメ社長7】引退しない老害社長

エナジーバンパイア

いくらポジティブに前向きに行こうと頑張っても、やる気を失わせる原因となる社長、上司、同僚がいるものです。運悪くそのようなあなたのエネルギーを奪ってしまう、いわゆる「エナジーバンパイア」に遭遇した場合は、あなたはどうしますか?

社労士T
社労士T

あなたの会社の社長さんはいくつ?

もう、70歳を超えていると思うんですよね。

社労士T
社労士T

後継者はいるの?

それが、社長が譲らないので・・

倒れたら、会社はどうなっちゃうんでしょうか。

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引退しない老害社長とは

私は、「老害」という言葉はあまりすきではありません。なぜなら、人はいくつになっても成長できると思いますので、人を年齢で判断すべきではないと思うからです。

したがって、ここでいう「老害」は、お年寄りを十把一絡げにしているわけではないのでご了承ください。

ここでいう「引退しない老害社長」とは、後継者がいないので仕方なく引退できない社長ではなく、後継者候補が多くいるにもかかわらずバトンタッチをしようとしない、引き際の悪い社長のことです。

老害社長が会社を潰す

70歳を過ぎても、引退したがらない中小企業の社長は多くいるようです。理由は様々だと思いますが、理由はともかく、70歳を過ぎた高齢者の社長が会社の実権をすべて握っていることはかなり危険なことです。

1.いつ病気になるかわからない

普通に考えれば、いつ病気になったり、亡くなったりするか、わかったもんじゃありません。

若い社長であっても可能性はありますが、可能性は格段に高いはずです。急になくなったりすれば、会社や関係者はかなり混乱するはずよね。

地震などの災害などの場合に、いかに事業を継続するか事前に計画をするBCPを一生懸命やるより先に社長が倒れた場合を考えていたほうが良いです。

2.時代についていけない。判断は過去の成功体験

何歳になっても成長意欲があり、情報にも敏感な方であれば問題ないのですが、多くの老害社長は「俺はパソコンは苦手だ」「やっぱりフェイス・トゥ・フェイスが大事」とかいってデジタルにも弱いですし、急速な時代の流れについていけません。

例えば、最近のコロナ禍やデジタル化などは過去にないものなので、当然頓珍漢な判断をします。

老害社長だけ遅れてればいいのですが、周りも社長に合わせるので、会社自体が時代に取り残されていきます。

3.能力が衰える

人は誰しも、年を取ってくると当然、物覚えが悪くなったりしてくるものです。これは、相当に個人差があるものなので、以下の特徴が出てきた場合はイエロー信号です。

・判断が遅い。

・理解力がない。

・論理的思考ができない。

・指示したことをすぐに忘れる(昔のことはいつまでも覚えているが)。

・人の意見を聞けない。取り入れられない。

・同じことを何回も言う。

・すぐに怒る。キレる。

・自分の行動・判断を客観視できない。

日本マクドナルドの藤田社長は、自分の能力を客観的に判断して引退を決めています。

健康状態が悪くなり、土日に店舗を見て回ることができなくなった。本部に座って経営にあれこれ言うのはナンセンス。慙愧にたえないが、現場主義、完璧主義にもとると考え、辞めさせていただくことにしました。(藤田田 元日本マクドナルド社長)

4.次期社長が育たないまま年を取っていく

いつまでも老害社長が実権を握ってすべてを判断していたら、後継者候補の経験を奪っていることになります。いくら有能な人であっても、自ら経験していないことをできるようにはなりません。

そんな簡単なことがわからないで、「俺がいなきゃ会社は潰れる」といっていつまでも会社にしがみつく老害社長がいるのです。

役員会で発言しない取締役に不満を持っていたが、実は自分の存在がマイナスになっていたのか。この場面がよみがえってきたので、道筋は決まった。すっぱり辞めよう。
(小倉昌男 元ヤマト運輸社長)

立派な後継者も育っていた。しかし、役員たちが「そろそろ辞めたらどうですか」などと言うはずがない。ワンマン社長の首を切るのは自分自身しかない。
(堀場雅夫 元堀場製作所社長)

日本経済新聞社「私の履歴書」

処方箋

最近、高齢者の交通事故が増え、いくつになったら免許返納をすべきかご家庭で議論される機会も多いと思います。

反射神経も鈍くなっていますし、運転中の体調不良からいつ大事故を起こすかわからないので、その前にやめようという判断をするわけです。

でも、しょっちゅう車をぶつけたりしていても「俺は大丈夫だ」といって、いつまでもやめない高齢者っていますよね。なんかそんな高齢者と老害社長は似ているような気がします。

自分のエゴや執着を諫めることができず、辞め時を判断できないのではないのでしょう。

こうなったら、死ぬか倒れるかして自然に退くか、無理やりにやめさせるほか、平和的にバトンタッチすることは難しいと思います。

会社の状況を良く見極めて、自分の身の振り方を考えましょう。

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