【前向きになれる映画8】レディームチーム-王座奪還への道-(THE REDEEM TEAM) 

やる気の源

この映画は、アテネオリンピックで敗れたアメリカバスケットボールチームが、北京オリンピックで再び金メダルを奪還するめに奮闘するドキュメンタリーです。今リーダーとして頑張っている方や将来のリーダーを目指している方々にお勧めです。組織づくりの様々なヒントがあると思います。

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バスケットボールアメリカ代表の歴史

ストーリーに入る前に、オリンピックにおけるアメリカ代表チームの歴史を知らないとピンっと来ないので、まず歴史から~

バスケットボールが公式種目に採用されたのは、1936年、ベルリンオリンピックからです。
出場しなかった1980年のモスクワオリンピックを除けば、1984年のロサンゼルスオリンピックまで、アメリカチームが金メダルを逃したのは、1972年のミュンヘンオリンピックだけという、まさにアメリカのための大会でした。それも、学生主体のチームで無敵の強さを誇っていたわけです。

それが、1988年のソウルオリンピックで一変します。
1972年に負けたといっても僅差だったソ連に今度は完敗してしまいます。つまりアメリカチームが学生主体のチームで勝てる時代が終わったのです。(当時は、プロの出場が認められていなかったので、トップ選手が公務員のソ連の方が有利だったという事情もあったようです)

ドリームチームの誕生

1992年のバルセロナオリンピックでアメリカチームに追い風が吹きます。オリンピックにプロ選手の参加が認められました。

そして、アメリカチームが金メダルを取り戻すために集められたチームが、当時話題になった「ドリームチーム」です。

マイケルジョーダン(ブルズ)、ラリーバード(セルティックス)、マジックジョンソン(レイカーズ)といったNBAの超スーパースターが集められたドリームチームは、圧勝し、アメリカチームは再び金メダルを取り戻しました。

世界レベルの向上

NBA選手を主体にしたドリームチームは、1996年のアトランタオリンピックと2000年のシドニーオリンピックで金メダルを取得しますが、2004年のアテネオリンピックで3位になってしまいます。(私は、この時に出場していたアイバーソン(76ers)大ファンでした)

世界のレベルが上がり、NBA選手主体のアメリカチームを恐れない時代がやってきてしまったのです。

レディームチームの誕生

そこで、金メダルを再び奪還するために集められたのが、この映画の「レディームチーム(redeem=取り返す)」なのです。

金メダルの奪還が至上命題のアメリカチームは、代表コーチに、デューク大学を常勝チームに育てたコーチK(『コーチK』はマイク・ジェフスキーのあだ名)を招聘しチーム作りを依頼します。

「大学のコーチが代表チームのコーチが務まるのか?」、世間もNBA選手も疑問を抱いていました。

また、コーチK自身も不安でした。

「NBA選手と信頼関係を築けるか?」

コーチKのチーム作り

北京オリンピックの2年前にラスベガスで行われた合宿で、チームKは、選手たちに話します。
すべての人を尊重しろ
全員に本音で話してほしい
勝つためには対戦相手を理解することが重要だ
プライドやエゴを捨てろ、それが君たちを形作っている
チームK自身は、選手に対して敬意を忘れない姿勢を貫いたのです。

そして、一か月の合宿で人間関係が構築され、チームは家族になったのです。

また、コーチKは、色々な人を招いて話をしてもらい、選手のやる気を引き出しました。
ある陸軍大佐の「無私無欲の奉仕がチームを強くする。自分よりも他人の要求を優先する」という話をしました。なぜなら、優秀な選手ほど、1人で勝てると思い込む傾向があるからです。
コーチKは、軍隊の考え方である「個人よりもチームの方が達成しやすいこと」をわかってほしかったのです。

様々な人の話を聞いた選手たちは心を開き、真のアメリカ代表になったのです。

しかしながら、ものごとは簡単に上手くいかないものですね。
アメリカチームは、コーチKと初めて臨む試合である2006世界選手権に望みますが、準決勝でギリシャに敗北してしまうのです。

コービー・ブライアントの招へい

1年後のラスベガス合宿(北京オリンピック1年前)で、チームKは、ベテラン選手の必要性を感じ、コービー・ブライアントを招へいします。

ただ、コービー・ブライアントは、様々な問題を抱え、自己中心的な選手なので、良い方に転ぶか悪い方に転ぶかどうかは賭けだったのです。

案の定、合流直後のコービーは、他の選手と打ち解けようとはしなかったし、当然に周りもコービーを受け入れませんでした。

そんなコービーでも、アメリカ代表にかける気持ちは人一倍もっており、献身的にプレーをするように変わっていき、そして、チーム手本になっていったのです。

コービーは、チームの選手に言います。

口ではいくらでも言える。でも、実際に行動することが重要なんだ

ある日、コービー以外の全員がクラブに遊びに行き、ホテルに朝帰りすると、すでに汗だくのコービーが、ジムに向かうところを目撃します。
すると、その翌朝から、チーム全員がジムでコービーと同じように早朝トレーニングをするようになったのです。

ある選手が言っていました。
優れた人物に続いてみんなが行動し始めると、皆が感化されていくものなんだ

こうしてコービーは、チーム全員とコーチKから絶大な信頼を得たのです。

北京オリンピック

予選リーグ、2006年世界選手権で負けたギリシャ戦、第一クオーターでは、ギリシャがリードされるものの圧勝。

コービーは言います。
「相手を尊重する。勝ちたいのは当然だが恥をかかせることはしない」
「対立するのは無意味だ。2チームが全力を尽くして試合を楽しむ。それが、オリンピックだ」

もちろんその後は、ご存じのとおり、アメリカチームはレディームに成功し金メダルを奪還。ロンドン、リオ、東京と4大会連続金メダルです。

組織はチームワーク

この映画を観て、スポーツチームでも会社でも、良い組織にするには、良いリーダーの存在が不可欠であることを再認識しました。
コーチKとコービーがいなかったら、アメリカチームの金メダルはなかったのではないでしょうか?

そして、もう一つチーム、組織に欠かせないものは、お互いを尊重しあうチームワーク。陸軍大佐も稲盛和夫さんと同じこと言っていますね。「無私無欲」も「利他の心」も同じことですよね。

才能で試合に勝つことはできる、だがチームワークと知性は優勝に導くんだ。
(マイケル・ジョーダン)

組織にとって個人の能力はたいせつである。しかし、それ以上に勝敗を分ける大きな原因となるのは、チームワークなのだ。(ジーコ)

チームワークを深める名言・格言

☆この記事は、Netflixのオリジナルドキュメンタリー映画「レディームチーム-王座奪還への道-」を参考にしました。

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