新入社員が就職先を決定する事由の上位に「自己成長」があります。しかし、実際入社した会社で成長が望めなかったらどうしますか?
社員が成長しない会社
どこの会社で、どのように自分が成長できるかは、入社してみないとわかりません。
たとえ、会社が素晴らしくても、たまたまついた上司がとんでもない場合もあります。
したがって、数年たつと上司が変わったり、自分自身が部署を移動する可能性のある会社を選ぶほうが賢明かもしれません。
以下は、転勤や部署移動が実現しない中小企業に入社した場合に、当てはまる点があったら要注意会社と考えてください。
1.育成しない(社内・社外研修にお金をかけない)
一般的にどの企業でも入社時に新入社員研修を実施し、「会社の方針」「ミッション」「社会人の心構え」「働く意義」「マナー」「コミュニケーション」等を徹底的に叩き込みます。また、ある段階ごとに、「リーダー研修」や「管理職研修」を実施するものです。自社で出来る人材がいなければ、社外に研修はいくらでもあります。
しかし、中小企業の中には、何もしないか、おざなり程度で済ます会社もあります。
このように研修も受けたことのない社員ばかりが我流で仕事をする会社の中で、成長は望めるはずがありません。
2.褒めない(モチベーションが上がらない)
以前、動機付け要因の一つに「承認」があることを書きました。仕事で成果を上げても認めてもらえない会社では、社員もモチベーションが上がるわけがありません。
私たちは、「承認」を次へのステップの活力にして、成長していくものです。
3.仕事を任せない。
普通は、上司も自分の仕事をよりステップアップするために、部下に仕事をどんどん委譲していくものです。
しかし、上司に能力がなく、会社や部署の課題を自分で見つけられない場合、上司が、その上の上司から仕事を与えられないと自分の仕事がなくなるので、部下に仕事を任せません。
私たちは、仕事を任されない以上、仕事上では成長のしようがありません。
また、そのような会社は、上司から部下まで「指示待ち人間」になっている可能性が高いので、成長は望めないと思います。
4.仕事のやり方を細かいところまで押し付ける。
仕事のやり方は、人それぞれが工夫して、改善を通して成長していくものです。全てやり方を押しつけたり、改善できない雰囲気の会社では、成長できるわけありません。
5.楽しくない・雰囲気が暗い会社
社員がつまらなそうに働いていて、楽しくない会社で成長できると思いますか? 成長どころか、出社するのも嫌になります。
6.社員の仲が悪い(コミュニケーションが悪い)
社員のコミュニケーションが悪い会社では、お互いに成長しようという気持ちがないばかりか、人のミスを責め立てたり、中傷しあったりしていいことはありません。
7.競争がない(ぬるま湯体質)
人間が成長するには、スポーツでも勉強でも良きライバルが必要です。仕事でも、同期や先輩に切磋琢磨できるような人材がいなければ、成長することは難しいのではないでしょうか。
社外にライバルを見つけて競争することもできますが、私のように甘い人間は、すぐにぬるま湯に馴染んでしまいます。
全て社長の責任
これらの特徴を放置しているのは、社長です。おそらく、全ての原因は社長にあると思います。
社長が、お金をかけて研修を指示すれば研修にも力を入れるでしょう。仕事を部下に任せないのは、社長が任せていないのだと思います。会社が暗いのは、社長が根暗なのです。
ですから、入社前に判断するとしたら、面接のときに社長で判断するほかないと思います。
社長の質問内容や話から、「この会社は、どのような会社を目指していて、そのためにどういう人材を採用したいのか」がよくわからない場合は、別の会社に行ったほうが良いかもしれません。
運悪く入社してしまった場合は、この会社の仕事を通して成長することより、転職のためにいかに自分を磨くかを考えたほうが賢明です。
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