10月から育児・介護休業法が一部改正されます。どう対応していこうか、様々な企業で検討がされていると思います。
育児休業法に限ったことではないのですが、法令順守については、大企業と中小企業の差がどんどん広がっていっているような気がします。
コンプライアンスなんて言葉あった?
30年前は、大企業でも「残業は〇〇時間以上をカット」「1時間未満はつけたらダメ」とか当然のようにやっていました。また、談合なんかも「必要悪」だなんて言われていて、罪悪感なんか微塵もなかったような時代でした。たまたま捕まっても「運が悪かったね」って感じでした。
大企業から中小企業まで、日本中の企業が、ビートたけしさんが言う、まさに「赤信号、みんなで渡れば怖くない」状態だったわけです。
コンプライアンスなんていう言葉は、なかったような気がします。
コンプライアンスの登場
しかし、平成、令和と時代は流れ、免振ゴム偽装、粉飾決算、食品産地偽装、リコール隠し、個人情報の流出など、多くのコンプライアンス違反が明るみに出て、多くの名だたる企業が大ダメージを受けるようになりました。実際に倒産してしまった企業も多くあります。
ここへきてやっと、多くの企業経営者が、目先の利益のために法律を守らないことは、割に合わないと気が付いたのです。
そして、いつの日からか、日本中の大企業が一気にコンプライアンスの徹底に舵をきりました。
さらに、最近では、コンプライアンスとは厳密には違うかもしれませんが、〇〇ハラスメントということも厳しくチェックされるようになってきました。
私が社会人になったころの会社は、今考えれば、パワーハラスメント、セクシャルハラスメント、アルコールハラスメント、・・・・〇〇ハラスメントの中で働いていたようなものでしたが・・。私自身も何の疑問も持っていませんでした。
しかし、これからは、昔を懐かしんで「昔は・・良かった」のようなことは言っても仕方がないことなのです。
時代に追いついていないダメ経営者
残念なことに、いまだに20年前の感覚でいらっしゃる方がいます。
そのほとんどが中小企業の方で、バブルを経験したかなり年配の方です。もう頭が進化しているどころか後退していっているかもしれません。
残業代を全て払っていたら会社なんか潰れちゃうよ。
そうですよ。男の育児休業なんか認めたら、中小企業なんてやってられませんよ。
いまだに、目先の利益しか頭になく、法令違反が長期的にどういう影響があるのかを、さっぱり予測できていません。
世の中は様変わり
もう、世の中では、「コンプライアンスを徹底しない会社は、市場から退場していただいても結構です。」という流れです。
でもそういった流れに気づいていないのです。
当然、学生さんも、法律を守らない、いわゆるブラック企業には就職したくないので、コンプライアンスに関する企業の姿勢には敏感です。
したがって、いい学生さんが来てくれることはありません。たとえ、入社してくれたとしても、すぐに退職してしまします。
当然、会社の中は、ダメ社員ばかりになってしまいます・・
処方箋
あなたの会社が、このような法令順守をしない会社だとしたら、あなたが定年まで存続していると思いますか?
社長をはじめとする経営陣トップが、考えを改めない限り、転職する準備をしたほうが良いでしょう。
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